モルト(麦芽)とは?その意味を解説
モルトとは、発芽させた麦を乾燥させたものであり、ビールの主原料のひとつである。日本語では「麦芽(ばくが)」と呼ばれる。主に、甘みをつける役割を果たす。
発芽状態の麦には、麦自身に含まれているでんぷんを糖分に変える酵素が含まれており、アルコール発酵に必要な糖分の生成である糖化を促進するので、通常の未発芽の麦ではなくモルトが使用される。
モルトに使う麦の種類は、大麦の中でも粒の大きい二条大麦が使われることが多い。なお、ドイツのヴァイツェンやベルギーのホワイトビールのように、小麦を使うものも存在する。
麦を発芽させ、成長を止めるための焙燥という乾燥作業を経てモルトが出来上がる。さらに香ばしさを付けるため、その後にさらに高温で焙煎することもある。
この工程ではモルトの質が変化し、ビールの色や味わいに影響する。また、モルトの状態に合わせて、「ペールモルト」「キルンドモルト」「カラメルモルト」など、呼び名も変化する。