レタラ (2023)

基本情報

ビール名	レタラ (2023)
スタイル	サワーエールフルーツサワーエール
評価	3.9
ABV	7.5%
IBU	10
生産状態	生産中
説明	HOP KOTAN ORIGINALS+第11弾。昨年に続き2回目のretar-レタラ-(白)。アイヌ語で白を意味するretar-レタラ-は、いつもお世話になっている中富良野のワイナリーDomaine Raisonの白ワインの醸造過程で出てくる｢Kerner(ケルナー)｣の搾り粕を再利用したGrape Sour Ale。ケルナーは白ワイン用葡萄品種でリンゴ、洋ナシ、柑橘類のような味わいに、穏やかな酸味が特徴。冷涼な生育気候に適し、北海道各地で栽培されています。昨年のこの銘柄では｢Sauvignon blanc｣の搾り粕を使い、ペールイエローの外観が抽出されましたが今年も美しく淡い色合いで煌めいています。完成されたビールは柑橘、青リンゴ、草原、ハーブのようなニュアンスがあり、ケルナーには存在しえない強い乳酸の酸味が口の中で混乱をもたらし、飲み進めていくうちに次第に和解していくことでしょう。忽布古丹醸造を退社し、FLORA FERMENTATIONを立ち上げた元社員の大西康平(在籍時はセカンドブルワー)がDomaine Raisonとのダブルワークで築いてくれた関係性は、今もアシスタントブルワーの沓澤草祐が引き継ぎ、今回の葡萄品種選定にも関わりました。今回は野生酵母を使用せず、乳酸を多く産生する特殊でユニークな酵母を使って主発酵を終えた後、別のエール酵母を追加して、ケルナーの果皮と種子をhure-フーレ-よりも短い期間ビールに浸漬させる方法を採りました。これは白ワインの醸造方法｢スキンコンタクト｣から着想を得ています。 2種類の酵母の混合発酵により爽やかな酸味と複雑で豊かな発酵フレーバーを表現しました。野生酵母を使わずに複雑な味わいをより再現性の高い方法で達成できたと考えています。