オラホビール(長野県東御市) 個性的な商品で首都圏に切り込む

ここにたどり着くには長い道のりがあった。日帰り温泉施設「湯楽里館 (ゆらりかん)」が醸造所を併設したのは平成8年、ビール製造免許の規制が緩和され、全国各地で地ビール(クラフトビール)工場が相次いだ時期だ。ブランドのオラホとは「私(たち)の」という方言。
クラフトビールの主流は香りや色を楽しむ上面発酵タイプで、日本人が飲み慣れた味とは違う。「観光地の土産」という評価に甘んじる厳しい時代が続いた。

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