『ビア・マーグス ビールに魅せられた修道士』ギュンター・テメス …

中世ドイツのビール造りを描いた歴史小説。物語は、ビール醸造に魅せられた男の波乱に富んだ人生を軸に展開する。貧農の子ニクラスは、うまいビールが修道院で造られていると聞いて修道士になる。故あって修道院を去り、やがて「ビールの魔術師(ビア・マーグス)」と呼ばれるが―。
舞台は商業都市によるハンザ同盟が繁栄した時代。異端審問やペスト惨禍の暗黒面も交え、商人と手工業者が築いた中世自由都市の社会が活写される。

続きを読む